本堂に鬼子母神と加藤清正公を祀っているが、能登で清正公を祀る寺は珍しい。また、春の彼岸に開帳される涅槃図は、釈迦の枕が蓮華座になっているのも珍しい図柄である。裏庭にある樹齢700年の椎の木の宿り神は『妙蓮大善神』とか『天狗』とも言われているが、絶体絶命のときに祈れば、一度は必ず助ける、と言い伝えられている。
無住のためかひっそりとしている本堂前の墓地には、韓国の方々の墓碑が多くあり、先代の宗教活動の幅広さをうかがうことができる。境内には桜木が植えられていて、春の桜花が美しく、別名桜寺と呼ばれている。
茶道の祖、円山梅雪草創。梅雪由来の前田家茶室「きく亭」がある。「隠れキリシタン秘佛」「ゼウスの塔」「高山右近修道所跡」「右近嘆きの石段」などの旧跡があり、「隠れキリシタン」のメッカとして知られる。畠山文化や南蛮文化に関わった寺でもあり、別名「紅葉寺」としても親しまれている。
画伯長谷川等伯の旦那寺で、什物の仏涅槃図は等伯の祖父無分の作と伝えられる。境内には能登箔の元祖山崎屋の石堂墓碑と、一際大きな八百屋お七のお題目供養塔が目を引く。釣鐘は市指定文化財で、加賀藩の御用釜師・宮崎寒雉が貞享元年(1684年)に作製し、山崎屋が寄進したものである。
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